世界遺産 国宝姫路城のすべてをご案内いたします

とノ一門

とノ一門は姫路城内に現存する数多くの門の中でも、ひときわ異彩を放っています。それはほかのすべての門のように白漆喰の塗り壁ではなく、素木(しらき)造りだからです。門扉も一枚板ではなく縦格子の半透かし扉です。見るからに古風な佇まいで、明らかに池田輝政が築城した慶長中期の建築様式ではなく、関ヶ原以前、おそらく秀吉のころのものと考えられています。古文書には「秀吉は姫路城造営にあたって、置塩城から多くの城門などを引き取ってそのまま用いた」との表記がありますので、まさにこのとノ一門は置塩城からの移築物をその後もさらに使い続けたものではないか、とも言われています。ちなみに置塩城は姫路城の北約4kmのところにある、応仁の乱のころ(1471年)に赤松氏によって建てられた山城です。
(実はこの門も、江戸時代のいずれかの時期に漆喰壁に改修されていましたが、調査の結果古い建物の痕跡を発見したので昭和の大修理の時に旧状に復したものです)
門の形式としては櫓門であり、城外側から見て左側にさらに単層の櫓を付設して守りを固めています。これからわたしたちが下りていく搦手口の細く急な階段を、攻め手側が登ってきた時の最後の関門がここなのです。
※写真提供 K.Yamagishi’s 城めぐり

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