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水ノ二門・三ノ櫓

水ノ二門も一門と同様棟門です。ただ一門が片開き扉だったのに比べて、こちらは両開き扉となっています。水ノ一門、二門はいずれも桁行(横幅)が一間四尺(約3m)ほどの小さな門ですが、水ノ二門を見るとわざと小さくしたことがよくわかります。
それは、水ノ二門に付随するように西側に建てられている櫓の存在です。二門をくぐって櫓を見るとよくわかりますが、この櫓はカギ型に折れています。すなわち、わざわざ二門のところで通路が狭くなるように張り出して櫓を設計しているのです。やはりここでも、門をできるだけ小さくして、寄せ手の侵攻スピードを遅らせよう、との意図が見えます。ここでの守備側からの攻撃は相変わらず、頭上の小天守および渡櫓からの飛び道具です。 なお、この櫓は単層でこのようにカギ型に折れ曲がっていますが、二層櫓でカギ型は大坂城などにも例が見られますが、単層でこの形が現存するのは、全国でもここと同じ姫路城のへノ櫓(太鼓櫓)の二例のみ、というたいへん珍しいものです。 現在、この櫓はにノ櫓と呼ばれていますが、幕末嘉永年間に姫路藩士福本勇次が記した姫路城の建物に関する詳細な記録「村翁夜話集」では「三ノ櫓」となっていますので、その頃まではこう呼ばれていたものと思われます。(焼失してしまいましたが、近くに二ノ櫓から五ノ櫓までありました。) 明治時代になって陸軍が姫路城を接収するにあたって、古い絵図面に書かれていた漢字の「三」をカタカナの「ニ」と見間違って記録したのが今日まで残ったものと想像されます。この種の名称の混乱は姫路城の他の建物にもかなり残っています。おいおいご紹介していきましょう。 
写真は手前が水ノ二門、奥が次の水ノ三門ですが、引き続き道が下り坂になっていることがおわかりでしょうか?
※写真提供 K.Yamagishi’s 城めぐり

水ノ三門に進む

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