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にノ門

いよいよ本丸へと向かう最後の関門、にノ門の登場です。 この門はあとで訪れるぬノ門と並んで、城内屈指の防御力、攻撃力を誇る櫓門です。ここを抜けて出た空間は西北腰曲輪と呼ばれていますが、まさに本丸はここから始まります。 したがって、防御側にとってはにノ門は最後の砦です。 外観を見ていただければすぐにお分かりのように、門は門柱、冠木、大戸からくぐり戸まで一面鉄板で覆われています。

 

 

そして頭上は合計3棟の櫓が複雑に折れ重なり合った構造となり、しかも門の内部は低い天井の穴蔵を右に曲がりながら階段を登る、という構造になっています。 これは、攻め手側の一気の侵攻を食い止めるとともに、階上の櫓の床板をはずせばそのまま門内を通過しようとする敵兵の頭上に槍を突き立てることができる設計となっています。 にノ門手前の狭い通路での頭上からの攻撃に加えて、まさに寄せ手の軍勢を最終的にここで殲滅することを意図した縄張りと建築だということができるでしょう。
逆に、もしこのにノ門を破られたらもはや本丸中枢まで大きな防御装置はなく、落城は時間の問題です。城主が天守に籠って切腹するか間道を使って落ち延びるかのための時間稼ぎをするだけになります。 その気迫のこもったにノ門の造りをじっくりとご堪能ください。

ほノ門に進む

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